辻 倫玖【令和元年度入学】
今回、卒業を間近に控えた3月に「先輩の声」への寄稿依頼を頂くと同時に、大学4年間を振り返る機会を得ました。私の頭に真っ先に浮かんだのはコロナ禍での大学生活でした。きっと、私だけでなく4年間苦楽を共にした教英01(ゼロイチ)生の仲間の多くも同じ事を思い返していると思います。
一年生では、ほぼ毎日1コマから大学に行って講義を受けるという多忙さとは裏腹に、どこか充実感を覚えたり仲間に会える喜びを感じたりしていました。そして、私たちが本格的にコロナ禍での生活を余儀なくされたのは2年生の頃からでした。2年生になると新型コロナウイルスの蔓延に伴い、対面授業がオンライン形式に変更されたり、部活やサークルが中止・制限されたりと一年前からは到底想像もつかない生活へと一変しました。なかでも、教英生としてのアイデンティティ形成に大きく貢献している教英行事(FWTや夏キャン、ITCなど)の中止は大きなダメージとなりました。大学に行けずパソコンの前で黙々と講義を受け、仲間と気軽に会うことすらできない閉塞的な環境にもどかしさを感じずにはいられませんでした。
しかし、こうした規制・我慢ばかりの日々を経て、これまでの日常が戻りつつある今、私(私たち)の大学生活は決してマイナスな面ばかりではありませんでした。なぜなら、突発的なことにも即座に対応できる柔軟性や、自分達が今できることから最適解を導く力、なにより当たり前のことが当たり前にやって来ることへの感謝など、コロナ禍を経験したからこそ得ることができたものも多いと確信しているからです。特に、仲間に会えるという当たり前への感謝の左証として、毎日学校で会えていた一年生の頃よりも、コロナ禍を経た今の方が結束感や仲間を思う良い空気が流れていると感じています。
月並みな言葉にはなりますが、教英の一員でいることができて本当に良かったです。この良かったと思う気持ちを一言で上手く表現できないのが残念ですが、先生方、先輩方、同級生、後輩のみんなや環境など色々な要因が相まって、良さを一言で言い表せないのが教英の良さだとも思います。
教英をご検討されている皆さんにも、この語り尽くせない教英の「良さ」を肌で感じてもらうとともに、広島大学、教英という恵まれたフィールドで夢や目標を叶えてほしいと思います。応援しています!
共に歩んだ未曾有との決別を願って。Seize the day.(2023年3月執筆)