小川 勇輝【令和4年度入学】
博士課程前期で、感情と第二言語について研究していました小川勇輝と申します。私は学部時代から修士時代を教英で学んできた生粋の教英っ子です。このページに飛んで来られたということは、少なからず教英に興味を持っていることかと思います。そんなあなたに教英の魅力を伝えるとするならば、「人に恵まれる」ことだと思っています。ダイヤがダイヤでしか磨かれないのと同じように、人は人でしか磨かれないと信じています。教英に入ると、あなたの魅力を最大限に引き出してくれる味方とたくさん出会うことができます。ただ英語を学ぶのではなく、ただ単位を取るのではなく、人として成長したいと感じていたら、教英はぴったりなのではないかと思います。私自身、心から尊敬できる先輩や後輩、同級生に恵まれ、自分のことを好きになることができました。
少し私の話をさせてください。私は中学の先生を目指し、地元の兵庫県から広島にやってきました。中学の先生を目指したのは、中学生独特の人間関係の悩みや思春期のトラブルに関わりたいと思ったからです。かつての自分がそうだったように、中学時代は記憶から消してしまいたい思い出が一つや二つはあるのではないでしょうか。そんな子どもたちに寄り添える教育者になりたいとの気持ちが強く、教科にはこだわりがありませんでした。小さい頃に英会話に通わせてもらっていたこともあり、教英に入学しました。しかし教英に入り、周りには自分より英語が堪能で留学経験がある友人が多くいました。英語に対する劣等感を拭うことができず、修士の進学を希望しました。
大学院では一つの物事に対していろんな視点で深く考えることができました。自分の望んだ学問を探求できるということは本当に幸せなことで、知れば知るほどいかに自分が無知であるかを思い知らされました。研究では、他人に言葉で伝えることはこんなに難しいものかとようやく気づき、言葉の力を鍛えた2年間でした。ゼミの先生方には大変お世話になり、無事修士論文を書き上げることができました。かつての劣等感は、英語に苦手意識を持つ子どもの感情に寄り添えると捉え直すこともできました。
今読んでいるあなたが受験生なら教英に来て、多くの価値観に触れてほしいと思います。現役生ならぜひ大学院へ来て、英語教育を一緒に盛り上げてほしいと思います。勉強したと胸を張って言える経験はこれからの教員生活に必要なことだと強く思うのです。そして卒業生の先輩方へ。この文章を読んで、少しでも教英のことを思い出してくだされば幸いです。本当にありがとうございました。感謝の気持ちでいっぱいです。
大学生、大学院生という期間は恐ろしいもので、ぼーっとしていても、チャレンジしても時間は過ぎてしまいます。どうせ同じ時間を過ごすなら充実した日々を送ってほしいと思います。私は教英に6年間在籍して本当に幸せでした。(2024年3月執筆)