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教育学部 第3類(言語文化教育系)
英語文化系コース
Program in English Language and Culture Education, School of Education

中・高等学校の英語教師に必要な基礎力・実践力を身につけます。授業方法や教材、評価方法、カリキュラム、異文化理解、学習者特性などについて学習することはもちろんのこと、英語学や英語文学、さらにこれらの知見をどのように英語教育に活用するかといったことも学びます。在学中に英語コミュニケーション能力を大きく向上させ、学生の多くは難関の教員採用試験に初回受験で合格しています。

1st1年次

1年生のうちは、専門科目を学んでいく上で必要な基礎知識を幅広く身につけます。講義のほとんどが教養科目として、総合科学部で行われます。語学や日本国憲法、情報活用基礎、スポーツ実習など、多様な科目が開講されています。専門科目では英語教育学の基礎として、英語コミュニケーション能力の向上を目標に、講義や演習が組み込まれています。

2nd2年次

2年生では、言語学や文学などの概要を扱った講義が多く、理論的・実証的に学修します。また、後期になると、英語教育学の概論をはじめ、教材構成論、授業プラニング論など英語教育におけるさまざまな領域を個々に学修し、教職に関する科目も履修します。また、介護等体験(中学校の教員免許状取得で必須となります)も行います。

3rd3年次

3年生では、英語教育学の概論に加えて、方法論、評価論などの個々の領域を、さらに深く学修し、様々な観点からアプローチすることにより、英語教育の原理・原論を本質的に探求していきます。また、9月に各附属中・高等学校において教育実習を行い、指導教官の下で実際に授業を行います。

4th4年次

4年生になると、これまで学修した基礎・専門知識を総動員して研究を行い、ゼミごとに分かれ卒業論文の作成にあたります。開講される講義では、発展的な内容を扱ったものが多く、英語圏の文化と社会、上級コミュニケーション演習などの科目があります。

卒業論文題目のご紹介

教英では、卒業論文は全員が英語で執筆します。ユニークなものも含めて多様なテーマの研究が行われています。
以下は原題を日本語に訳したものです。

● 多聴活動が学習者のリスニング不安に与える影響の研究
● シャドウイングのための教材選択に関する研究
● ロール・プレイ活動中に日本人英語学習者が産出する語彙についての研究
● 高校生に意見文を書かせるための指導法:プロセス・アプローチを用いて
● 低頻度語の習得方法に関する研究
● 語彙学習方略とライティングにおける誤りの関係についての研究
● 中学校英語教科書の語彙と高等学校入学試験の出題語彙の比較研究
● ストーリー・テリングにおける日本人英語学習者の発話の 分析:言語使用場面に焦点を当てて
● 中学校英語教育における音声指導の現状:教科書と生徒の振り返りをもとに
● 英語教育におけるアクティブ・ラーニングの研究
● 和訳先渡し法を使った高等学校英語授業の研究
● 高校生へのパラフレーズの指導方法に関する一提案
● 高等学校の英語科授業におけるゲーミフィケーションの活用:外発的動機づけから内発的動機づけへ
● 大学生の英語学習方略についての研究
● ICTを使用した中等英語教育の実践と成果の分析
● 日本人英語学習者による “please” の使用の適切性判断に関する研究
● ポライトネスの観点からみた高等学校英語教科書の分析
● 日本人英語学習者による感謝の表し方の研究
● 高等学校英語教科書における文化題材の分析
● 高等学校英語教科書に隠れた文化的ステレオタイプの研究
● 留学経験と英語学習不安の関係に関する研究
● 音読方法の選択における教師の信念に関する研究
● ベテラン英語教師によるオーラル・フィードバックの特徴の研究
● 学習者の自律性の育成方法に関する高校英語教師の信念についての研究
● Sister Actに見られるレトリックの英語教育への活用
● ジブリ映画作品を利用した英語教育に関する研究
● 英語広告のキャッチフレーズ作成の指導手順に関する研究
● 英語版『のだめカンタービレ』の比較から考えるマンガを用いた英語教育への示唆
● シェイクスピア劇Macbethに見られるジェンダーの問題と英語教育への示唆
● 学習者の解釈を促す教師の発問についての研究:高等学校の物語教材を例に
● 夏目漱石『坊ちゃん』の原作と英訳の比較を利用した英語教育活動の研究
● イメージスキーマを利用した前置詞の指導研究
● 日本人英語学習者による冠詞の使用についての研究:スピーキング時とライティング時の違いに焦点を当てて
● A. ChristieのThe Murder of Roger Ackroydにおけるモダリティ表現の分析とその指導:法助動詞に着目して

主な資格取得

中学校教諭一種免許状(英語) / 高等学校教諭一種免許状(英語) / 小学校教諭一種免許状(※1) / 司書 / 司書教諭 他

※1: 所定単位を取得すれば、他のコース(特別支援教員養成コースは除く)で取得できる免許状を取得することができます。
なお、小学校教諭一種免許状を取得するための初等教育教員養成コースの授業受講には人数制限があり、他のコースにも一定の制限がある場合があります。

将来の進路と職業

多くの卒業生が中学校・高等学校の英語教員として教育現場で活躍しています。教職への就職率は、全国の教員養成大学(学部)の中でも高い割合になっています。また、教職以外の道も開かれており、公務員や一般企業に進む人もいます。大学院に進み、英語教育の研究を深める人、海外の大学・大学院に留学する人など、卒業後の進路は多岐にわたっています。

中学校・高等学校の英語教員 / 大学院進学 / 海外の大学・大学院へ留学 / 公務員 / 一般企業(事務職、金融・保険業、観光業、卸売業、情報通信業、塾・英会話学校)他

就職実績→

卒業生へのインタビュー→

入試情報

英語文化系コースの募集はAO入試と前期日程があります。詳しくは募集要項をご参照ください。

募集要項→

求める人材

本コースは、以下のような学生を求めています。

■主体的な学習を遂行することによって、高等学校段階までの基礎的・基本的な知識・技能を身に付けた人
■自己の考えを論理的かつ即興的に表現するなどの活動・体験を通じて、英語を的確に理解・運用できる一定程度の英語コミュニケーション能力を身に付けた人
■自らの問題意識に基づいて主体的に学習や研究を遂行できる人
■学んだことを活用し、さらに協働的に問題解決を行う活動・体験を通じて、物事に多面的・創造的にアプローチする力を身につけた人

また、主体的で協働的な学修や、教育課程外での自律的な学修によって、入学後に以下のような能力を身につけることのできる学生を求めています。

■グローバル社会にふさわしい英語教育を普及できるような高度な英語コミュニケーション能力
■教育内容や教材を開発し英語授業を立案・遂行する力
■英語教育研究を遂行する力

学部入試に関するお問い合わせ

CONTACT

広島大学大学院人間社会科学研究科設立準備室(教育学研究科支援室(学士課程担当))
〒739-8524 広島県東広島市鏡山1丁目1番1号
Tel:082-424-6725
e-mail:kyoiku-gaku-sien@office.hiroshima-u.ac.jp

大学院人間社会科学研究科 教育科学専攻 英語教育学領域
English Language Education Major, Educational Design for Teacher Educators Program, Division of Educational Sciences,
Graduate School of Humanities and Social Sciences

本講座は、多様なテーマを専門とする教授陣による総合的指導体制が魅力です。教授陣の専門は、教育政策、教員養成、カリキュラム論、授業研究、授業方法論、教材論、評価論、異文化理解、第2言語習得論、学習者の個人特性など多岐に渡っており、英語教育に関わる幅広い領域をカバーしています。また、英語学、英語文学を専門とする教授陣も充実しているため、英語教育内容についても深く学ぶことができます。英語学や英語文学の観点から英語教育の諸問題を考察するようなユニークで挑戦的な学び・研究も特徴の1つです。

point1

英語教育に関する高度で多様な知識を
身につけることができる

英語教育の方法、英語習得の過程、学習者の特性、教材、カリキュラム、異文化理解など、英語教育に関する幅広い問題を科学的および実践的視点から学ぶことができます。また、英語学や英語文学研究の最新の知見を活用しながら、英語教育の諸問題を検討する領域横断型の研究も可能です。

point2

高いレベルの実践的英語能力を
身につけることができる

本講座ではネイティブスピーカーはもちろん、日本人教授陣もかなりの数の授業を英語で行っています。授業に積極的に参加することを通して、国際的に通用する高度な英語運用能力を身につけることができます。

point3

先輩の指導により、種々の専門的知識を
身につけることができる

大学院で学ぶのは授業の中だけではありません。博士課程3年生まで数多くの先輩がいますので、専門的知識、コンピューターソフトの使い方、統計の手法、論文のまとめ方等、細かい技能について丁寧な指導を受けることができます。このような、目に見えない研究室の教育機能は本講座の宝です。

point4

本講座出身の数多くの先輩から
様々な指導を受けることができる

本専攻は英語教育の分野では日本で屈指の歴史と実績を誇り、これまで多くの専門家を教育界・学界はもちろん、広い分野にわたって輩出しています。これらの諸先輩から有形無形の指導を受けることは将来貴重な経験となるでしょう。

修士論文題目・博士論文題目のご紹介

教英では、修士論文は全員が英語で執筆します。博士課程では、日本語か英語かどちらかを選んで執筆します。バラエティ豊かなテーマが学術的に深く掘り下げられて研究されています。
以下は実際に執筆された論文の題目の一例です。英語で執筆されたものは原題を日本語に訳しています。

【修士論文題目例】

● 高等学校における効果的な読解指導についての研究:テクストの難易度の観点から
● 書くことに対する意欲を高める中学校英語科授業の開発
● ライティング評価のための評定者の訓練:評定者のバイアスと評定者間信頼性に着目して
● 学習者のやり取りの力を高めるためのスピーキング指導研究
● 日本人英語学習者による褒め言葉への反応についての質的研究
● 日本人英語学習者による不平についての英語母語話者による適切性判断の研究
● 小学校英語教育におけるTBLT(タスクに基づく言語指導法)の日中比較研究:実施上の困難点に焦点を当てて
● 高等学校英語教育における口頭フィードバックの特徴に関する研究
● 高校の英語コースに所属する学習者の学習動機の変容についての長期的研究:動機づけの高い学習者に着目して
● ICTを活用した授業改善への取り組み:語彙指導に着目して
● 探究的実践の概念から捉える若手助言者の成長:助言者の自己内省がもたらす自身への深い理解
● 日本人高校英語教師の教科書使用に関する研究:教師認知の観点から
● 教科書使用に関する教育実習生の認知研究
● 英語授業における異文化理解の育成:Michael Byramによる第3の社会化の観点から
● 教室内で対話を阻害する英語教師の態度の研究:疑似対話的モノローグに着目して
● Tangible Metaphorを用いたブレインストーミングが英語での自己表現活動に及ぼす影響:英語教育におけるレゴ・ブロックと箱庭の活用
● 英語教育におけるポストモダン絵本の活用:Shaun TanのThe Red Treeについての日本人英語学習者の多用な解釈をもとに
● 言葉遊びを英語教育に用いるための考察:高校生英語学習者の行動変化に着目して
● 英語授業の中で言語意識を高めるための英語詩読解指導
● 字義理解を超えた言語理解を促すための英語歌詞の活用研究:教師による発問の観点から
● 日本人英語学習者の二重目的語構文の容認度についての研究
● 日本人英語学習者と中国人英語学習者による移動の表し方についての研究
● 現在完了形と過去形の違いについての研究:英語母語話者と日本人英語学習者へのインタビューから

【博士論文題目例】

● リーディング方略の明示的な指導の効果についての研究:メタ認知意識の強化に注目して
● リーディング指導における翻訳指導の効果に関する実証的研究
● 説明文的文章の読解指導:談話分析の観点から
● 高等学校における英語多読指導の効果に関する実証的研究
● 英語授業によるリスニング不安の変容:自己評価活動を取り入れた授業を対象に
● 高校生の説明型自由英作文の評価の研究
● 英語口頭運用技能の熟達度に関する評価尺度の開発
● 中間言語へのL1の影響に関する比較研究:日本人英語学習者と中国人英語学習者の要求発語行為に着目して
● 日本人EFL学習者におけるL2心的辞書の発達過程に関する研究:L1意味転移の影響とその教育的示唆
● 英文処理を通した付随的語彙習得における語彙の処理の質と量の役割に関する研究
● 小学校英語活動における児童の不安に関する研究
● 英語のイントネーションを通した発語媒介行為の認知と具現化:日本人英語学習者と英語母語話者の相互作用を例に
● 中日高校生の英語学習動機に関する比較研究:成績との関係を中心として
● 日本人英語学習者を対象としたコミュニケーション方略に関する研究
● 英語教育における教授言語に関する研究:英語を母語としない英語教師による目標言語使用に焦点をあてて
● 翻訳における言語意識:プロセスの記述とプロダクトの評価をめぐって
● 空間表現の身体性を重視した英語文学読解指導
● 学習者による言語形式への「気づき」の生起に関する研究:文学的読解と説明文的読解の比較の観点から
● 日本人英語学習者による英語関係節の産出傾向とその変化:統語的および意味的な要因に着目して
● 日本人英語学習者による英文の容認性判断に影響を及ぼすサテライトフレーム言語・動詞フレーム言語としての言語特性:移動構文と結果構文を中心に
● 教育文法的観点による日本人英語学習者への冠詞指導
● 修練型コンコーダンスを利用した動詞パタンの指導法:他動詞構文と連鎖同士構文に焦点をあてて
● 日本人英語学習者による与格交代の習得に関する研究
● 英語の発話の質を高める指導のあり方:複雑さ・正確さ・流暢さに着目して
● 日本人英語学習者を対象とした語用論的知識測定法の開発:メールにおける「依頼」発話行為に着目して
● 医療系論文における副詞の役割のムーブの分析:コーパス言語学の手法を用いて

主な資格取得

中学校教諭専修免許状(英語) / 高等学校教諭専修免許状(英語)

将来の進路と職業

修了生のほとんどが中学校・高等学校の教職や大学等の研究職に就き、英語教育の高い専門性を生かして活躍しています。教職や研究職以外の道も開かれており、公務員や一般企業を目指す人もいます。

中学校・高等学校の英語教員 / 大学院進学 / 海外の大学院へ留学 / 大学教員(研究・学術職) / 公務員 /一般企業(金融・保険業、情報通信業、塾・英会話学校)他

就職実績→

大学院生へのインタビュー→

入試情報

博士課程前期(修士課程)の募集は9月と2月にあります。また、博士課程後期(博士課程)の募集は2月にあります。詳しくは募集要項をご参照ください。

大学院入試に関するお問い合わせ

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広島大学大学院人間社会科学研究科設立準備室(教育学研究科支援室(大学院課程担当))
〒739-8524 広島県東広島市鏡山1丁目1番1号
Tel:082-424-3706(大学院)
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