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先輩たちの声
次への出発のための2年間

山路 理恵【平成29年度入学】

平成29年度入学

私は公立の中学校で約8年間勤務した後に,大学院休業制度を利用して2年間の大学院生活を送りました。中学校での日々は,授業,学級,部活動と充実してはいるものの,英語の授業に関しては,自分の知識が断片的であることに不安を感じていました。ある日,先輩教員から現職で大学院を出たことがその後の授業実践にいかに有益であったかという話を伺い,大学院進学を考え始めました。広島大学大学院を選択した理由は,自分が授業で活用していた本の著者がこちらの先生だったことです。また,受験までの相談にも真摯に対応していただいたことから,県外の学校からでも大学院への道が開かれているように感じ,進学を決めました。
1年目は,教英の先生の授業を全て受けるようにしました。教育学及び内容学のいずれの授業でも,発表やディスカッションに対するフィードバックを通して,未知のことに対して謙虚に探求し続ける研究者としての先生方の姿勢を学ぶことができたと思います。さらに,蓄積された豊かな知識と,個性的で温かな人間性が感じられ,毎回の授業は新鮮で面白いものでした。研究に関しては,複数の講座ごとで研究内容を発表し,議論する特別研究があり,研究に必要な思考が鍛えられます。授業の他にも,公開授業や研究会等に参加し,帰りの車の中で他の院生と感想や意見を語り合ったことも様々な視点を得るための貴重な機会でした。
2年目は,学会発表と論文投稿を通して,自分自身の研究を深めていく期間でした。私の研究テーマは,教師の教科書使用に関するものでした。1年目の7月頃に作成していた,月ごとの研究計画書を目安にしていました。広島大学は,ほとんどの文献が入手できる環境です。読むことと書くことにひとりでじっくり向き合う時間と,院生や先生とお話して助言を得る時間を繰り返しました。そのような中で,学会での質問や指摘,投稿論文での査読者からのコメントは,大学院での自分の学びを学外の方々とも共有する喜びにもつながりました。
生活のパターンは,学校に戻った時につらくならないように,学校の勤務時間と同じ時間帯で活動していました。院生室,図書館,カフェなど場所を変えたりもしました。休業期間中は,許可を得て英語教育の向上に関わる副業に携わることができます。私は,図書館内のライティングセンターのチューターと教英の学部生の授業でTA(ティーチング・アシスタント)を経験させていただきました。また,短期の海外研修や留学生との交流などを通して,様々な場面で英語を使用する機会もありました。
この2年間,教英の先生方から研究者あるいは教育者としてのエッセンスを学びつつ,いざという時は助けてくださるという大きな信頼感のもとで,日々の学業に集中することができました。大学院生活は終わりましたが,これからは「虫の目と鳥の目」を往還しながら英語教育に携わっていきたいと思います。(2019年3月執筆)